歴史に名を残す偉人たちと聞くと、多くの人が「完璧な人格」「ストイックで厳格」「常に冷静沈着」など、理想的な人物像を思い浮かべるかもしれません。たしかに彼らは偉大な功績を残し、時代を動かすほどの影響力を持っていました。しかし、そんな偉人たちにも人間味あふれる“意外な素顔”があったことをご存じでしょうか?
実は、彼らの中には驚くほどユーモラスな感性を持っていた人もいれば、好物や癖などが庶民的だった人も少なくありません。思わずクスッと笑ってしまうような言動、今の価値観ではちょっと驚いてしまう趣味嗜好、さらには“そんなこと言って大丈夫?”と心配になるような発言まで——。
今回は、そんな歴史上の偉人たちの“知られざる一面”をランキング形式でご紹介。あなたの中のイメージがきっとガラリと変わる、驚きと親しみの詰まったエピソードをお届けします。
第7位:モーツァルト|下ネタ大好き?“おふざけ音楽家”の本性
クラシック音楽の巨匠として世界中で愛されている天才作曲家・モーツァルト。彼の作品には繊細で高貴な旋律が多く、「気品あふれる天才」という印象を抱く人も多いでしょう。ところが、そんな彼にはまったく異なる“おちゃめな一面”があったのです。
モーツァルトは、家族や友人との手紙のやりとりの中で、なんと下ネタや排泄に関する冗談を頻繁に使っていたことで知られています。その内容は、現在の感覚で読んでも思わず赤面してしまうような過激な表現もあり、まるで“思春期男子”のようなユーモアセンスが垣間見えます。
例えば、実のいとこに宛てた手紙には「君のおしりにキスしたい」など、言葉を選ばない大胆な表現が連発されていました。これが音楽史に名を刻む天才の言葉だと思うと驚かずにはいられません。
もちろん、こうした言動は一部の親しい間柄に限ったもので、決して公の場では見せなかった“素の一面”です。モーツァルトという人物は、卓越した芸術家であると同時に、冗談や笑いを愛する「生粋のエンターテイナー」だったとも言えるでしょう。
第6位:織田信長|スイーツ男子だった!?
戦国時代のカリスマ、織田信長といえば、非情で合理的な戦略家というイメージが強いですよね。革新的な政策や敵に容赦ない行動など、冷酷な側面ばかりが語られることが多い人物です。しかし、そんな信長にも「ちょっとかわいい」意外な一面があったのです。
実は信長、かなりの“甘党”だったという説があります。彼の好物として有名なのが「干し柿」や「金平糖」などの甘味。当時としては高級品だった砂糖菓子を特に好み、遠征の際にも「甘い土産を忘れるな」と家臣に頼んでいたという記録も残っています。
特に金平糖は、当時ポルトガルの宣教師たちによって日本に伝えられた南蛮菓子で、信長が西洋文化に強い関心を持っていたことの表れとも言われています。戦の最中にも甘いお菓子を楽しんでいたとしたら…なんだかほっこりしますよね。
このように、冷酷なだけではない人間らしい一面を持っていた信長。そのギャップこそが、彼をただの「戦国の鬼将軍」ではなく、「愛される歴史的人物」にしている理由のひとつかもしれません。
第5位:エジソン|昼寝魔だった発明王
「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」という名言で知られるトーマス・エジソン。電球の開発をはじめ、多くの革新的な発明で世界を変えた彼は、“努力の人”というイメージが強いかもしれません。ところが、そんなエジソンにも、ちょっとユニークな「休み方」の習慣があったのです。
実は彼、無類の“昼寝好き”だったことでも有名。しかも、決して整ったベッドの上で休むようなタイプではなく、実験室の机の下やソファ、時には床にごろんと横になって眠るという、かなり自由なスタイルで昼寝を楽しんでいたといいます。彼の働いていた研究所では、エジソンが突然姿を消したかと思えば、機械の陰や試作品の隙間にすっぽり入り込んで寝ていた……なんてエピソードも残っています。
昼寝の時間は数分から数十分と短く、それを一日に何度も繰り返す「短時間睡眠法(ナップ)」を実践していたとも言われています。現代でもクリエイティブな発想を高めるために昼寝を取り入れる企業があるように、エジソンも“ひらめき”を得るために意図的に仮眠を活用していたのかもしれません。
努力と才能に昼寝をプラスして、あの偉業が生まれたのだとしたら…まさに「昼寝こそ最強の発明法」だったのかも?
第4位:ナポレオン|めっちゃワガママな服好き
軍服を身にまとい、冷静沈着な戦略でヨーロッパを席巻したナポレオン・ボナパルト。硬派で無駄のないイメージのある彼ですが、実はかなりの「ファッションこだわり派」だったことをご存知でしょうか?
ナポレオンは、戦場においてさえも「見た目」に強い関心を持っていたと伝えられています。特にシャツにはこだわりがあり、なんと毎朝必ず新しいシャツに着替えないと気が済まなかったとか。たとえ戦地であっても、清潔でピシッとした服装を保つことを忘れず、少しでもシワがあれば不機嫌になるほどの“潔癖ぶり”だったそうです。
また、ナポレオンは自らデザインに関与した豪華な礼装や勲章付きの軍服なども数多く所有しており、自分の「見せ方」を戦略的に利用していたともいわれています。さらには、靴のフィット感やベストのボタン配置など、細部に至るまでとにかく注文が多く、仕立て職人たちは彼のわがままに振り回されていたという記録も。
このように、外見や装いに並々ならぬこだわりを見せたナポレオン。戦争だけでなく“自己プロデュース”にも長けていたことが、彼のカリスマ性をより際立たせていたのかもしれません。
第3位:坂本龍馬|お風呂嫌いだった!
「日本を変えた男」と称される幕末の志士、坂本龍馬。自由な発想と行動力で新時代の扉を開いたカリスマですが、彼には意外すぎる“ズボラな一面”がありました。
なんと、龍馬はお風呂が嫌いだったという説があります。現代人にとってはちょっと信じがたい話ですが、当時の資料や書簡から、「風呂に入るのが面倒くさい」「多少汗をかいても平気」といった性格が垣間見えるのです。特に、江戸から京都への長旅や、多忙を極めた交渉の日々の中では、入浴を後回しにすることも多かったとか。
しかも龍馬は、汗をかいた状態でも人と会ったり、商談をこなしたりすることにあまり抵抗がなかったようで、「身だしなみより中身が大事」という価値観を体現していたとも言えます。ある意味で、見た目よりも行動と思想に重きを置いていた、まさに“中身勝負”の男だったのでしょう。
とはいえ、あの時代の風呂は今のように簡単に入れるわけではなく、薪をくべて湯を沸かす必要があったため、単に面倒だっただけかもしれません。いずれにしても、「清潔感よりも革命!」な龍馬像に、なんだか親しみが湧いてきませんか?
第2位:レオナルド・ダ・ヴィンチ|未完の仕事だらけ!
「万能の天才」と称されるレオナルド・ダ・ヴィンチ。『モナ・リザ』や『最後の晩餐』といった芸術作品に加え、科学、建築、解剖学、天文学、さらには戦争機械の設計にまで手を広げた、まさにルネサンスを象徴する偉人です。
しかし実は、彼の人生の裏側には“途中で投げ出した仕事”が山ほど存在します。いわゆる“未完のプロジェクト”の多さでは、歴史上トップクラスかもしれません。
原因は、あまりにも旺盛すぎる好奇心。絵を描いている途中で機械の設計に夢中になり、解剖をしていたかと思えば建築の図面にのめり込む。まるで頭の中が毎日“文化祭”のような状態だったようです。ある意味、やりたいことが多すぎて、ひとつのことに集中しきれなかったとも言えます。
実際、『モナ・リザ』も描き始めてから完成までに十数年がかかっており、しかもそれを完全な完成と呼んでいいかどうかすら議論があるほど。弟子や依頼主は、しばしば「また途中でやめたのか…」と嘆いていたとか。
しかしこの“飽き性”とも言える性格こそが、彼を天才たらしめた一因だったのかもしれません。枠にとらわれず、ジャンルの垣根を越えて飛び回ったからこそ、ダ・ヴィンチは今なお“世界で最も好奇心に満ちた男”として語り継がれているのです。
第1位:アインシュタイン|靴下が嫌いだった天才
「相対性理論」で知られる20世紀最大の物理学者、アルベルト・アインシュタイン。宇宙の真理を解き明かすほどの頭脳を持ちながら、日常生活ではちょっとユニークな一面が数多く語り継がれています。
その代表的なエピソードが、「靴下が大嫌いだった」という話。
彼は子どもの頃から靴下の締めつけが苦手で、穴があくのも気にしないタイプ。大人になってからもその“靴下嫌い”は変わらず、常に素足に靴を履いていたそうです。しかも、自分の嫌いなものにはとことん無頓着な性格だったため、公式の場でも「靴下は履かない」と貫き通していたのです。
アインシュタインは着る物全般に無関心で、洋服選びの煩わしさを避けるために、同じような服ばかりを何着も持っていたという逸話も有名。要するに「余計なことに頭を使いたくない」という徹底ぶりだったのです。
靴下の有無なんて些細な話に思えるかもしれませんが、そこにこそ“自分の感覚を大事にする”という彼らしさが現れています。非常識にも見えるけれど、それが世界の常識を覆したアインシュタインの原動力だったのかもしれません。
まとめ|完璧じゃないからこそ魅力的
歴史を動かした偉人たち。私たちはつい「非の打ちどころのない完璧な人物」というイメージを持ちがちですが、実際には人間らしさあふれる“ちょっと変わった”一面を持っていた人たちばかりでした。
下ネタが大好きだったモーツァルト、甘党だった信長、昼寝ばかりしていたエジソン、おしゃれにこだわったナポレオン、お風呂嫌いな龍馬、そして靴下を拒み続けたアインシュタイン──。
彼らの“意外な素顔”に触れると、偉人も私たちと同じように悩んだり、サボったり、笑ったりしていたことがわかります。むしろ完璧じゃないからこそ、親しみやすく、心に残る存在になっているのかもしれません。
天才とは、突き抜けた能力だけではなく、「自分らしさ」を貫いた人。そんな視点で歴史を見直してみると、過去の偉人たちがぐっと身近に感じられるようになるでしょう。
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